蛇口の種類
こんにちは。稲冨設備株式会社です。
時の流れは早いもので、もう今年も残すところあと10日ですね。
少しずつ家の掃除を進めている今日この頃ですが、水回りの掃除はなかなか大変ですよね。
シンクに残る水垢、狭い隙間でぬめりが気になる蛇口の裏側、濡れた手で蛇口を閉めるたびに水が滴り落ち……。
やっぱりタッチレスにすれば良かった~なんて話も耳にします。
そこで今回は「蛇口」について調べてみました!
蛇口(水栓)とひとことで言っても、たくさんの種類があります。
ご自宅の中でも場所によって形状や機能がそれぞれ違うと思います。
今、ご使用中の蛇口がどのタイプなのか、他にどのようなものがあるのか。
今後、取り替えを検討される事もあるかと思いますので、是非参考にして貰えたら嬉しいです。
蛇口と水栓のちがい
まずは蛇口と水栓の違いについて。
蛇口と水栓は同じものを指す言葉として認識されている方もいらっしゃるかと思いますが、はっきりとした違いがあります。
蛇口とは、水を出したり止めたりするための部品を指す言葉です。水栓システムの中の一部、直接手で操作する部分のことです。
水栓とは、蛇口を含めた水の流れを制御するシステム全体を指します。
水栓には蛇口だけでなく、配管や接続部品なども含まれており、操作部分の蛇口を含めた全体の仕組みを水栓と呼びます。
蛇口の種類
蛇口は日常生活で水を使うときには欠かすことの出来ない設備です。
毎日触れる場所だからこそ、使い勝手や機能性、掃除のしやすさなども考慮して選び、快適な生活を送りたいものですよね。
蛇口には大きく分けて4つの種類があります。
使用場所や目的に応じて変わってきますので、環境に合った蛇口を選ぶことが大切です。
ここからは蛇口の種類について説明したいと思います。
- 単水栓
- 混合水栓
- ハンドル式・レバー式蛇口
- サーモスタット式蛇口
単水栓
単水栓とは、冷水または温水の一方だけを出すための蛇口です。シンプルな構造で、器具の取り付けや取り外し、メンテナンスがとても容易になっています。洗面所やトイレで使用されることが多いです。
他の種類の水栓と比較するとコストが低いため、予算の都合で選択する場合もあります。デザインのバリエーションも豊富で、場所を選ばないコンパクトなモデルなども多く販売されています。
混合水栓
混合水栓とは、冷水と温水が1つの蛇口から出る、水温を自由に調整することが出来る蛇口です。
キッチンや洗面所、バスルームなどでよく使われるタイプで、日常生活で欠かすことの出来ない設備です。
さらに混合水栓には2つタイプがあります。
シングルレバー式とツーハンドル式です。
シングルレバー式は一つのレバーで水温と水量を調節でき、操作が簡単です。
ツーハンドル式では左右にある2つのハンドルで冷水と温水を別々に調節します。
ハンドル式・レバー式蛇口
ハンドル式とレバー式の蛇口は使いやすいため、現在多くのご家庭で採用されているタイプです。
ハンドル式は回転させて水量を調整するもので、レバー式は上下左右の動きで水量と温度を簡単にコントロールできるタイプです。
主に混合水栓に用いられ、キッチンやバスルームなど、お湯を多く使う場所で活用されます。デザインの多彩さも魅力で、見た目と実用性を兼ね備えた製品が多いです。部屋の雰囲気やインテリアに合わせやすく、多くのご家庭で使用されています。
サーモスタット式蛇口
サーモスタット式蛇口とは、温度変化に敏感なサーモスタットバルブの使用により、設定した温度を自動で保つという優れた機能を持つ蛇口です。一定の水温を維持することで、急な温水や冷水が流れ出ることを防ぎ、安全に利用できます。
特にバスルームに適しており、火傷のリスクを軽減し快適に使用できます。また温度調整が簡単なため、お子様や高齢者にとっても優しい設計となっています。
蛇口の設置方法
つぎに蛇口の設置の方法ですが、台付けタイプと壁付けタイプがあります。
台付けタイプ
台付けタイプの蛇口は洗面台やシンクの上部に設置するタイプで、台座を介して水道管に接続されます。台付けタイプを取り付ける際は、洗面台やシンクに専用の穴が必要になります。穴の数に応じて1穴用、2穴用、3穴用の3つの中から選びます。
台付けタイプには、水を出すだけの単水栓タイプと、温度調節ができる混合水栓タイプがあります。
デザインも豊富でスタイリッシュなものから可愛らしいものまで多く販売されています。使用する場所や用途に合わせてお好みで選ぶのも良いでしょう。取り付けや交換が比較的簡単なためDIYにも適しています。
壁付けタイプ
壁付けタイプは壁面に取り付ける蛇口で、キッチンや洗面所、バスルームでよく用いられます。最大の利点は、カウンター上のスペースを節約できることです。壁から直接水を供給するため、カウンターがスッキリし、使い勝手がよくなります。
デザイン面では配管が隠れるためスッキリとした印象になり、おしゃれでインテリアのアクセントとしても機能します。取り付ける際には高さの調整も可能なので、使いやすくカスタマイズできます。
また掃除がしやすいという特徴もあります。給水、給湯管は壁の中を通るため蛇口まわりはスッキリしていて、サッと手軽に拭き掃除が可能です。
壁付けタイプの設置には専門的な知識が必要で、メンテナンスや修理で壁を壊すリスクがあります。取り付けの際には専門業者に相談することをおすすめします。
蛇口の形状
蛇口の形状は大きく分けて4種類あり、それぞれ特徴があります。
キッチンやバスルームの使い勝手は、蛇口の形状によって大きく変わります。選ぶ際には使いやすさやデザイン性などを考慮し、ご自身に合ったタイプの形状を選ぶと良いでしょう。
- ストレートタイプ
- グースネック(スワンネック)
- フレキシブルタイプ
- L字タイプ
ストレートタイプ
ストレートタイプの蛇口は、最も一般的な形状です。水が直線的に流れる形状をしています。洗面所やキッチンに適しており、シンプルなデザインが多く、水の注ぎやすさを重視した設計になっています。取り付けが比較的容易なため、多くのご家庭で使用されています。
新築住宅などの標準仕様でも最も多く採用されているのがこの形状です。
機能性にも優れ、使いやすいストレートタイプの蛇口は、さまざまなスタイルで利用可能です。インテリアに合わせやすく、雰囲気を選ばずに設置できます。高い圧力の水を流せて、コストパフォーマンスにも優れています。
グースネック(スワンネック)
グースネックは、名前の通りガチョウの首のように曲がった形が特徴です。スワンネックと呼ばれることもあります。
洗面台やシンクの上部に余裕ができ、洗い物などを快適に行えます。特に大きな鍋やバケツなどを洗うシンクでは、蛇口に干渉することなく洗浄できるため、作業がスムーズです。
デザインもエレガントで、キッチンや洗面台をおしゃれに演出します。部屋の雰囲気やインテリアに適合しやすいのも魅力です。
グースネック蛇口の注意点として、水圧が高い場合は水跳ねの原因になるため、適切な水圧に調整することをおすすめします。
フレキシブルタイプ
フレキシブルタイプは柔軟性に優れたタイプです。洗面台やキッチンで特定の箇所に水を向けるのに便利な形状です。スパウト部分を曲げることで水流の方向を自由に変える事ができ、欲しいところに水を流すことが出来ます。
デザイン性よりも実用性が高いので、使い勝手を重視する方に多く選ばれる形状です。
L字タイプ
L字タイプの蛇口は固定されたL字形のデザインが特徴で、モダンな見た目が多くスタイリッシュです。スパウト形状がL字なので、水は真下に向かって流れます。デザイン性は高いですが、使い勝手は他の形状には少し劣ります。
実用性よりも、見た目の印象を重視する方に多く選ばれる形状です。
高機能な蛇口
その他、最近選ばれる事が多くなってきた高機能な蛇口です。
センサー式(タッチレス)蛇口
センサー式蛇口とは、手をかざすだけで蛇口に触れることなく水を出し、止めることが出来る蛇口です。衛生的な商品として注目されています。直接蛇口に触れないことからタッチレス水栓とも呼ばれています。
キッチンや公共のトイレによく使用され、利便性が高く人気の機能です。電池やACアダプターで動作し、センサーの感度や水流の強さを調節できるモデルもあります。
節水効果が高く、環境にやさしいという理由で選ばれることが多いです。メンテナンスが少し複雑で、初期投資は高めですが、長期的な視点で見ればコスト削減につながります。
浄水機能付き蛇口
日本の水道水は非常に安全で飲用もできる素晴らしい品質だと言われています。
ですが、ミネラルウォーターなどと比較すると、やはりカルキ臭がしたり、不純物が混ざってしまうということも考えられます。
浄水機能付き蛇口とは、水道水をきれいにし飲用可能にする特別な装置がついた蛇口の事です。
蛇口内部にカートリッジを内蔵し、塩素や重金属、不純物をとり除きます。逆浸透膜フィルターなどの浄水技術が使われていて水道水がより安全でおいしくなります。
カートリッジ交換の手間とコストがかかりますが、料理や飲料水として安全な水を使用でき、別途ミネラルウォーターやウォーターサーバーを購入する必要がないので大変便利です。
「カートリッジ内蔵型」の蛇口の取り付けは一般的な蛇口と同様ですが「ビルトイン型」と呼ばれるシンク下などに浄水器を取り付けるタイプであれば専門の工事が必要となりますのでご注意ください。
常にきれいな水を利用するためには浄水カートリッジの定期的な交換やメンテナンスが必要です。
近年はデザイン性にも優れたモデルが多く、キッチンのインテリアにも配慮されています。節水効果のあるタイプもあります。さまざまな価格帯で販売されているので、予算や機能に応じて選ぶと良いでしょう。
まとめ
日常生活を送る上で欠かすことの出来ない「水」や「お湯」ですが、普段当たり前のように触れている蛇口にも様々な種類や特徴があることがわかりましたね。
現在ご使用中の水栓器具が水漏れや不具合により交換が必要になったり、お引越しや新築住宅を建築されるなど、ご自身で蛇口を選ぶ機会があるかもしれません。
蛇口にはたくさんの種類があり、機能性・デザインも豊富に販売されています。
使用する場所や使い勝手、お部屋の雰囲気などに合わせて、お好みのものを選ぶのも楽しいですね。